名侦探柯南全集

动漫头条时间:2024-04-30 06:59:13点击:8139

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04

さっそく治療が始まった

放射線療法に加え抗癌剤が投与される

話には利いていたが

この抗癌剤の副作用が

人間にどれほど苦痛を与えるものかも初めて知った

動悸

が激しくなり手足が痺れ始める

腹痛に始まって

時間を置いて襲ってくる全身を切り刻むような痛み

吐き気がひどく嘔吐を繰り返し

ひどい下痢症状も起こす

苦痛に耐えかねて何度もナースコールを鳴らす

今度は

モルヒネ

が投与される

モルヒネは麻薬の一種だ

確かに痛みが和らぐが常にボーっとして

自分が眠っているのか起きているのかさえ

はっきりしない

周りから見たらおそらく廃人にでもなったかのように

見えるに違いない

意識がはっきりしている時は

死ぬことへの恐怖が襲ってきて

震えが止まらない

抗癌剤の副作用で髪がばっさり抜け落ちた時には

思わず悲鳴を上げた

そんな僕を家族はただ見守ることしか出来ない

見舞いに来た父が居た

頑張るんだ

神様はお前を見放したりはしない

その父親に見舞いの花を投げ付けた

神様なんかいるもんか!

気休め

はよしてくれ

どうせ僕は死ぬんだ!

隣の母が俯いて嗚咽を漏らした

妻は顔を覆って病室を飛び出していた

誰も僕の苦しみを分かっちゃいない

だったら治療はもういい

楽に死なせてくれ

黙っていた父が静かに口を開いた

お前はそんな気持ちのまま

この世を去りたいのか

今度は僕が黙った

自分自身の感情が

コントロール

出来ない

高額な医療費は両親が払ってくれている

今まで散々面倒をかけてきたのに

その恩返しどころか

八つ当たりまでしている自分が情けない

両親が帰った後に誰にも知られないように

布団を被って泣いた

その様子を見て横に座っている妻が泣いていることも

気配で分かった

本来なら僕たちは共働きの予定だったが

少しでも僕に付き添いたいという妻は

職場を辞め毎日病院に通ってきた

その妻の心遣いさえも

僕は受け止め切れていない

僕は世界一の親不孝者で世界一の駄目な夫だ

でも僕には今すべき事が分からない

ただじっと死を待つだけの人間に

一体何が出来るのか

そう思うことに

僕は段々と無気力で無感情の人間になっていた

05

何気にテレビのニュース番組を見ている時のことだった

なにげに

〔若者用語〕=>なにげなく

年間の自殺者の数が三万人に上ると

アナウンサーが伝えていた

なぜ皆自ら死を選ぶのかな

僕は生きたくても死ぬのに

ボソッと

呟いた僕の言葉を聞いて

妻が目頭を押さえた

彼女は余計な事は言わずに

ただ僕を少しでも支えたい一心で

いつもそばに居てくれる

そんな彼女が本当に可哀想に思えて仕方なかった

こんな僕のためにという思いがこみ上げてきた

ごめんね

妻はえぇというような顔で僕を見た

君は僕と一緒にさえならなければ

こんな思いはしなくて済んだのに

(ため息)

僕が居なくなったら

誰かいい人を見つけて幸せになってくれ

妻の顔つきが変わった

今までに聞いたことの無い口調で

捲し立てた

なぜそんなことを言うの

私はあなたと結婚して後悔なんかしていない

初めて会った時から大好きだった

付き合ってきた六年間は楽しい思い出ばっかりで

結婚出来て本当に幸せだと思っているのに

私の家族はあなたとあなたの両親だけなのに

そこまで言って彼女は声を詰まらせた

そして僕の胸に覆いかぶさると

振り絞る

ような声で

死なないと言って大泣きした

その震える妻の両肩をそっと抱き締め

僕も声を上げて泣いた

妻の心の叫びを聞いた想いだった

妻は両親を亡くして

ずっと一人で生きてきた

そして僕と結婚し

新しい家族が出来たことを心から喜んでいた

併し僕はこれ以上どうしていいか分からず

何も言うことは出来なかった

06

治療の成果が上がっているのかどうか

僕にはよく分からないが

時々気分のいい日も有った

そんな時は病院内や庭を散歩する

散歩と言ってももう僕の足は動かず

車椅子

に乗ってだったが

そんなある日院内の廊下で

同じく車椅子に乗った少年に擦違い様にぶつかった

僕はぼんやりとして前を見ていなかったからで

少年の方が倒れてしまった

母らしき人がそばに居たが

ちょっと目を離した隙の出来事だったらしく

慌てて駆け下り少年を抱き起こした

ごめんなさい僕の不注意で

君大丈夫

少年はい立って元気な声で

大丈夫だよでもおじちゃん

今度からは気をつけてねと言った

ごめんごめん

今度からは気をつけるよ

でも僕はまだおじちゃんじゃないぞ

お兄ちゃんだ

冗談まじりに言うと

その少年は僕をまじまじと見ながら

僕から見ればやっぱりおじちゃんだ

と言ってけらけら笑った

聞けばまだ小学校五年生だという

その場は母親にも謝って分かれたが

少年とは院内で度々出会って

少しずつ話するようになった

病室は離れていたが同じ病棟だったため

彼も癌を患っている事は容易に分かった

併しあえてそれは口に出さず

僕は普通に会話することに努めた

少年が自分の病気を知らされているかどうか

分からなかったし

彼がいつでも元気に振舞っている事に

僕も勇気付けられていたからだ

その度に自分を振り返って

大人の癖に情けないと反省もした

ある時少年がもうすぐ退院して

家に帰れるんだと言った

それは良かったなぁ

じゃ学校にも戻って友達とも一杯遊べるね

僕の言葉に少年は嬉しそうにうんと頷いた

その代わり勉強も一杯しなくちゃいけないぞ

少年はそんなの当たり前じゃん

僕勉強好きだからと言って

得意げに鼻をふんと鳴らした

その

仕草

が妙に好笑しくて笑うと

少年もつられて笑った

ふいに少年がおじちゃんは何時帰れるの

と聞いてきた

内心ドキッとしたが努めて明るく振舞った

まだ分からないんだけどね

そんな先じゃないと思うんだ

そうだお互いに退院したら一緒に遊ぼうか

少年は本当約束だよと言って

指切り

を求めてきた

指切り

げんまん

嘘ついたら

針千本

の~ます

指切りして僕たちは一頻り笑った

その様子を見て妻が微笑んでいるのが見えた

久しぶりに僕の笑顔を見て

彼女も喜んでいるようだった

少年の母親も笑みを浮かべていた

それからは互いの病室に時々遊びにも行くようになった

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